なぜ住宅の耐震性が重要なのか
日本は世界の中でも有数の地震大国であり、過去にも多くの大地震が発生しております。
いつ、どこで大きな地震が発生してもおかしくない日本で暮らしていく中で、耐震性の高い家を建てることは、
大切な家族や資産を守るために非常に重要な要素になります。
マグニチュード6.0以上の地震が日本で発生している割合は、
全世界の約20%を占めています。
また、地震調査委員会によると、今後30年以内に大型地震が発生する
確率は約80%とされており、地震のリスクと隣合わせとなっています。
耐震性の高い家を建てることは、大切な命を守るためだけでなく、
地震による損傷を修復するためにかかる修繕費も最小限に抑えることができ
財産を守ることにもつながります。
静岡県の耐震基準は?
建築基準法では、震度5程度の中地震ではひび割れなどの軽度の損傷にとどまり倒壊はせず、震度6強程度の大地震であっても倒壊はしないことを目標としており、中地震や大地震にも耐えることのできる基準となっております。
多くの地震が発生している静岡県では、建物の地震対策として昭和59年から、建築基準法で定められている地震地域係数(Z)の数値を1.2倍に割り増す「静岡県地震地域係数(Zs)」という独自の基準を定めて、耐震性の向上に努めています。
耐震等級とは、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づいて、2000年に施行された、住宅が地震にどのくらい耐えることができるのかを示す指標です。耐震等級は、以下の3つのレベルで分類されます。
◎耐震等級1
耐震等級1は建築基準法で定められた最低限の耐震性能になります。
数百年に1度の大規模地震(震度6強~7)でも倒壊はしないが、建物には今後住み続けるのは困難になる程度の損傷が生じる可能性があるとされています。.2倍に割り増す「静岡県地震地域係数(Zs)」という独自の基準を定めて、耐震性の向上に努めています。
◎耐震等級2
耐震等級2は耐震等級1の1.25倍の耐震性能となっており、「長期優良住宅」の認定基準にもなっています。
災害時の避難所となる建物と同等の強度を持ち、大規模地震の後でも一定の修復を行えば、住み続けることができるレベルとされています。
◎耐震等級3
耐震等級3は耐震等級1の1.5倍の耐震性能となっており、最も高い耐震性能です。
災害発生時に拠点となる警察署や消防署などと同等の強度を持ち、大規模地震(震度6強~7)でも耐えることができ、その後も軽微な修復で住み続けることができるとされています。
SE構法とは
SE構法とは、地震の多い日本で安全・安心に暮らしていくために開発された耐震構法です。
SE構法は、柱と梁を剛接合することでゆるぎない強度の骨組みを生み出す「ラーメン構造」を木造住宅に取り入れ、安全に利用できるようにしました。耐震性と設計の自由度が極めて高いSE構法を使えば、高い安全性を確保したまま、柱や間仕切り壁の少ない、開放的な空間を実現することが出来ます。
強靭な骨組みと自由に編集できる空間を生み出すSE構法は、現在から将来へ、安心して家を持ち続けるための確実な選択肢です。
SE構法は、特定の建築会社だけが利用できる安全・安心のシステム。
建物の品質をしっかり管理するために、SE構法は登録施工店制という仕組みをとっています。
構造設計から資材供給、施工管理、性能保証までの一貫した流れによってこそ、安全な構造性能が確実に実現できるからです。
構造の強さの理由
2.接合部が強靭だから地震に強い。
SE構法は接合部が強靭であることにより、柱と梁のみで揺るぎない強度の骨組みを生み出すことが出来ます。
骨組み全体で建築を支えるので、家そのものが大黒柱のように、建築全体を支えます。
3.柱が基礎に直結しているから、引き抜きに強い。
SE構法では主要な柱を柱脚金物で基礎と直接接合しているため、引き抜きに対して圧倒的な強さを得ることが出来ます。
安全な家を建てるためには?
建物の安全性や構造性能を検証するには、構造計算が必須です。
構造計算とは、地震や台風によて建物にどのような力が生じ、建物がどのように変化するかを解析し、その変形や力に建物が耐えられるのかを判定することです。家の形状、立地条件は、一棟一棟すべて異なるため、SE構法ではすべての家に構造計算を実施。立体解析による構造計算プログラムによって、鉄筋コンクリート造や鉄骨造の建物と同じ手法で解析されているので、非常に高い安全性を得ることが可能です。
抜群の自由度で、敷地の可能性を最大限に生かすことができる構造
限られた敷地の可能性を最大限に生かすプラン、大きな吹き抜けのある開放的な空間、光や風を取り込む大きな窓、暮らしの楽しみを増す工夫に満ちた空間構成など、希望のプランを安全に実現するためには、高い構造性能が必要です。大規模木造建築の技術から生まれたSE構法なら、すぐれた構造性能で希望のプランを安全に実現できます。
ビルトインガレージ
1階部分をガレージに、2階・3階部分を居住スペースにして敷地を有効活用する「ビルトインガレージ」。ガレージを家の中に組み込むには、車が置ける空間と、車が通れる開口部が必要となります。SE構法なら、最大8.4m幅の開口部を、柱を入れずに作ることが可能。耐震性を十分に保ったまま、間口の広いガレージと居住空間をひとつの建築のなかに収めることができます。
3階建て
3階建ては、2階建てに比べて1階分の重さが建物にかかるため、2階建てより更に構造を丈夫にしなければなりません。SE構法なら、限られた土地でも堅牢な躯体がゆとりある生活空間を生み出します。間取りをシンプルに、使い勝手を随所に備えたハコイエを、3階建てで実現します。
屋上利用
庭が取れない家には、屋上ルーフバルコニーで癒しの空間をご提案できます。洗濯物を干したり、バーベキューや日光浴などをおうち時間を充実させる魅力的なスペースとなります。屋上は構造的に安全性を確約できるかが重要ですが、一棟一棟すべての家に構造計算を行うSE構法なら安心して設置できます。
大空間・大開口
SE構法は、在来工法ではできなかった、構造的に必要な柱や壁が少なくても耐震性の高い空間が実現できます。柱のない広いLDK、仕切りのない広いワンルーム空間を、最大9m幅でつくることができます。天井高も最大4mもの高さを実現可能。住宅、店舗併用や事務所など様々な空間に使えるため、活用方法は無限大です。ハコイエの可変性のある空間コーディネートも最大限に力を発揮します。
吹き抜け
家に開放感をもたらす吹き抜け。木造住宅において、2階や3階の床というのは構造的に大変重要でした。しかし、SE構法では構造計算をもとにした設計により、従来では実現不可能だった大きな吹き抜けをつくることが可能に。狭小の土地でも、家にいながら光や風を感じられる空間を創ることができます。
長期優良住宅
国が推進する良い家の基準である「長期優良住宅」。認定された長期優良住宅は、性能が高いだけでなく、税金や住宅ローン等で優遇がうけられるというメリットもあります。長期優良住宅の認定を受けるには所定の条件をクリアする必要がありますが、全棟構造計算しているSE構法なら耐震性の確保はかんたんにクリアできます。さらに、SE構法の長期優良住宅認定申請サポートシステムもあるので、安心して長期優良住宅が建てられます。
可変性を有した構造
他の長期優良住宅と比較した場合、SE構法なら構造計算をしているため、将来のリフォームが安心です。
構造の制約が少なく、間取り変更の自由度が高いので、住み継いだり貸したりすることも可能。本当の意味で永く住める家が建てられます。
全棟性能保証
SE構法では、すべての建物が適切に施工され、しっかりと品質管理されるよう、研修を受けて試験に合格したSE構法施工管理技士による「構造検査報告書」の提出が義務付けられています。構造検査報告書が提出され、安全性能が確認された住宅には「SE住宅性能保証証書」が発行され、その家の構造性能が最長で20年間保証されます。
累計1万棟以上が建てられた現在に至るまで、SE構法で建てられた建物の構造に関する瑕疵の事故はゼロ。全ての建物を構造計算し、適切に管理しているからこその実績です。